農林10号成長記録 2024 .1
2023年春
農林10号という小麦が過去において存在し、戦後GHQがアメリカへ持ち帰りメキシコの小麦と交配させ現在多くの国で栽培されている(緑の革命といわれる)小麦の元になった小麦であることを知った時の驚きは大きかった。
今まで、なるべく原種に近い品種を探し育てたいと思い育ててきましたが日本にそれに匹敵するものがあるのであれば(原種に近いと私が勝手に思い込んでいるだけかもしれませんが)外国に目を向ける必要ないと感じました。
さて、どこに種がある?色々聞いても誰も知らなかった、もしかしたら農水省で持っているかも? 農政局の知り合いに相談したところ(農水省のシードバンクに保存されているかもしれないので聞いてみましょう)と請け合ってくれ、ほっとした矢先ネットで保存会があり、今も種の更新をしていることを知り、地元の市農政課やJAに問い合わせやっと保存会前会長さんと連絡を取ることが出来ました。
前会長さんにこちらの気持ちを伝えると快く種を分けて頂くことになり10月に届きました。11月お礼方々詳しいお話を伺うため現地を訪れ、すでに播種された圃場やら10号の改良に携わった方の生家や記録展示室等を案内していただきました。
お別れする際、私への種の譲渡に異を唱える方もいらっしゃったようですが前会長さんが理解を求めたと伺い、ここ九州において種の保存と定着にどれだけ貢献できるのか身の引き締まる思いをしました。
屋形地区と西谷地区2か所に10/17, 11/2, 12/9 三回に分けて播種。
それぞれの成長を記録していきます。
2023,12/30 一回目の麦踏前 左側 もち裸麦 中央 農林10号 右側 ライ麦
農林10号の種が虫の食害があり発芽率はあまり良くないものの
種の更新には何ら問題ないと思う。